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二重スリット実験

電子銃から電子を発射して、向こう側の写真乾板に到達させる。その途中は真空になっている。電子の通り道にあたる位置に衝立となる板を置く。その板には2本のスリットがあり、電子はここを通らなければならない。すると写真乾板には電子による感光で濃淡の縞模様が像として描かれる。その縞模様は波の干渉縞と同じであり、電子の波動性を示している。

この実験では電子を1個ずつ発射させても、同じ結果が得られる。すなわち電子を1度に1個ずつ発射させることを何度も繰り返してから その合計にあたるものを写真乾板で見ると、やはり同じような干渉縞が生じている。電子が振動している波だからである。


量子の世界はおもしろい。


鉄、あの硬い鉄は26の電子と、同じく26の陽電子、そして中性子の組み合わせで存在している。ある意味、電気的な波のようなものだ。


鉄というものも、電子の波なのだ。


電子を粒子として、原子核のまわりをクルクルと回っているとイメージしてきたが、じつは電子は原子核の周りに波として存在している。粒子としての電子がどこにあるのかを確かめようとすれば、観測という行為の反応がどこか一点に収縮するということだ。これは電子雲という存在確率のクラウドが原子核の周りにあるということで、電子粒がクルクル回ってるわけではない。原子核のほうも電子と同じ数だけの陽電子(鉄だったら26)と中性子の薀にすぎない。


では、26個はどうやって数えるのだろう。