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宇宙のサイクルと阿弥陀仏

阿弥陀仏は十劫も昔に成仏したという。一劫が約432000万年、十劫は432億年である。432億年も前はビッグバン以前ということになる。現代物理学でらビッグバンは今から約138億年前と計算されている。この宇宙の発生する前に法蔵菩薩は成仏したということになるだろうか。つまり、阿弥陀仏は、この宇宙ではなく、この宇宙発生前の、前のサイクルの宇宙で成仏したということになる。法蔵菩薩は五劫、つまり216億年かけて思惟し、432億年前に成仏した。その後、前のサイクルの宇宙は消滅したが、摂取不捨の阿弥陀様なので、前のサイクルの衆生は全て救われた、と考えることはできる。因みに、現在のこの宇宙は、1400億年以上は寿命が持つと、東京大学の研究チームが発表している。すばる望遠鏡の観察による、ダークマターの増加率から計算した結果らしい。


さて、有名な十八願に


たとひわれ仏を得たらんに、十方の衆生、至心信楽して、わが国に生ぜんと欲ひて、乃至十念せん。もし生ぜずは、正覚を取らじ。ただ五逆と誹謗正法とをば除く。


と、ある。


「わが国」であるところの「光りの国」であるところの西方極楽浄土は、432億年前、前のサイクルの宇宙の存在中から、消滅後も、このサイクルの宇宙の誕生後も存在し続けていて、経典通りならば、我々仏教徒は死後、そこに往生し、蓮華から誕生する。


しかし、これについて私にはある謎が生じた。現代の念仏者が、未だ往生するかどうか未確定のため、この十八願の十方の衆生に、このサイクルの宇宙の我々現代人類が含まれるのか?という疑雲が生じたのだ。十方は三世ではないのだ。例えば、前サイクルの宇宙において、阿弥陀仏が成仏した時期、かの十八願の条件は満たされて、法蔵菩薩は正覚を取り、成仏したのかもしれない。なるほど、阿弥陀仏は同じ条件の念仏衆生を救済し、我々は蓮華生するかもしれない。しかし、現サイクル宇宙の、現代においては、往生に至る十八願の法的拘束力は、ないことになる。


ここら辺の曖昧さが、日蓮主義者に、現在の衆生を救うのは釈迦仏とされて念仏者が批判される穴となっているのかもしれない。三世仏においては阿弥陀仏が過去仏、釈迦仏が現在仏、弥勒仏が未来仏とされている点も、阿弥陀の願力が現代のこの宇宙において効力を確実に発揮しているのか、釈迦仏こそが現在のこの劫のメッティヤなのでは?という疑問から、日蓮主義者やテーラワーダや、禅や瞑想センターの人達まで、釈迦仏に回帰している理由なのかもしれない。奇しくも、本日は成道会である。


では、阿弥陀仏がこの現サイクルの宇宙において、この時代の衆生を救う、根拠となるお経はあるのか?


今、探しているところである。