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弥陀と弥勒 その2

千眼、万眼のミトラを表すかのように孔雀に乗った阿弥陀様もいる。画像は安養院紅頗梨色阿彌陀如来坐像。


弥陀(アミターバ)が過去仏、弥勒(マイトレーヤ)が未来仏となるのだが、同じく起源がミトラ神であるのがおもしろい。では、現在仏(お釈迦様)についてはどうか?さて、ここで法然と親鸞に御登場を願おう。現在仏である釈迦如来について解釈してもらうと、


久遠実成

  阿弥陀仏


 五濁の凡愚を

  あはれみて


 釈迦牟尼仏と

  しめしてぞ


 迦耶城には 

   応現する


と浄土和讃にはある。お釈迦様は三身の応身であり、応現するとされる。


報身については法然上人の理解がスタンダードである。報身にあたる者が、阿弥陀仏であるとし、まさしく四十八願を成就するために永劫の修行をなし、ついに悟りをひらいて、濁悪の衆生のために、西方極楽界を建立し、摂取不捨の大悲を垂れて、一切の衆生を救済する仏であるとする。


法身については、親鸞が驚くべき理解を示している。親鸞は、曇鸞が「往生論註」において説く二種法身の説により、法身を法性法身として、報身を方便法身とする。曇鸞曰く、「諸仏・菩薩に二種の法身あり。一には法性法身、二には方便法身なり。法性法身によりて方便法身を生ず。方便法身によりて法性法身を出す。この二の法身は異にして分つべからず。一にして同ずべからず」


弥陀成仏のこのかたは 

いまに十劫とときたれど 

塵点久遠劫よりも 

ひさしき仏とみえたまふ

『大経和讃』


自我偈で有名な『法華経』寿量品には本門の釈迦如来を五百塵点久遠劫より昔から法を説いている古仏とするが、親鸞はこの本門の久遠実成の本仏をもって法性法身の阿弥陀仏としている。それを表したのが、久遠実成 阿弥陀仏 という先ほどの和讃である。


方便法身、つまり報身の阿弥陀仏の成仏について、『無量寿経』および『阿弥陀経』は十劫の昔(十劫成道)と説く。十刧はおよそ432億年である。久遠修行されて432億年前に成仏されたとされる。久遠仏(法身)→ 四十八願の阿弥陀仏(報身)釈迦牟尼仏(応身)といった三身の理解がされるのである。


日蓮の法華経理解とは全く違うことがおわかりになるだろうか?因みに、日蓮宗諸宗では、この久遠実成の本仏はあくまで釈迦如来であり、次第に本仏を日蓮本人とする教えに移行する。


さて、話しを弥陀に戻そう。


ミトラ神は太陽と光明を司り、ヴァルナ神は月と夜と水を司った。この二柱は兄弟または一つの神のように不離であった。ミトラは契約と友愛の神であり、または万物の監視者でもあった。


監視者である、つまり万の目を持つことから、孔雀や、千手千眼観音、そして目をシンボライズした象徴はミトラを表していることが推測できる。


1225日のクリスマスは実はミトラの誕生日であり、キリストの誕生日はローマの時代までは16日であった。当時、ローマではキリスト教とミトラ教が人気を2分しており、民衆の中で融合されていった。サンタクロースの被る赤いフリギア帽はミトラの帽子でもある。赤は阿弥陀仏の色であり、これは紅頗梨色(ぐはりいろ)と言われる。紅水晶の色であり、夕日の色である。