持国天ー盲目の王

 持国天は帝釈天の住まう須弥山の東を守護する四天王の一人で、東勝身州の守護神である。サンスクリット語では「ドゥリタラーシュトラ(国土を支えるもの)」。その起源は「マハーバーラタ」に登場する、インドラ配下の盲目のガンダルヴァの王で、そのことから持国天自身も乾闥婆と毘舎遮を従えるとされる。刀を主要な武器とし、摩尼宝珠を持つ。四天王の東を担当。須弥山の東勝身洲(とうしょうしんしゅう)を守る。帝釈天の部下の四天王の1人で、須弥山の東方を守護する。ガンダルヴァ(漢語では、乾闥婆)の王でもあり、釈尊が羅閲城に入り乞食をしたとき東方よりガンダルヴァを率いて来て待従した。

 乾闥婆は"香り"を食すると言われる半人半獣の精霊であります。最近の研究では、乾闥婆はケンタウロスと語源が同じだとか、欧米の学者さんが言っております。ということで、持国天はケンタウロス=射手座、と最初は断定しました。しかし、乾闥婆は鳥獣が人と合体した姿とされていますが、東洋では鳥のほうにウェイトが置かれております。東方の守護者なので、おそらく射手座のいるこのラインそのものが持国天とも思われますが、全天の中でも「鳥の領域」と言われるほどに鳥の星座の多い星域です。射手座ケンタウロスだけと限定するのも早計かと思われます。そもそも、四天王信仰はインドからウィグルまで伝わり、そこでアラビア文化と混じり合い(アラビア文化にはギリシャ神話と関連性のあるものもある)中国や日本で信仰されている現在の四天王になる前段階が形成されました。法華経や大般若経などの経典もインドからウィグル、敦煌あたりで保存されて醸造されたものが中国に伝わったのです。さて、チベットや中国における持国天は白い顔をして琵琶を持っているそうです。プロの仏教学者や僧籍にある人たちからは・・邪見じゃけん・・かばちたれんなや、とか言われそうですが、あえて、新説を披露しますと、琴座のベガが、案外に持国天の琵琶の正体なのではと思います。となりの白鳥座も両手を広げて国を支えているようにも見えなくもないです。なぜ、琵琶を持っているかと申しますと、ガンダルヴァということもありますが、古代中国や騎馬民族の国では、『琴』や『琵琶』が戦闘用として使われていたという史実によります。映画『カンフーハッスル』にも『琴』を使う殺し屋がいましたっけ。

以下は yahoo知恵袋からの抜粋です・・。

『インドのガンダルヴァ(Gandharva)は天上や水中に住む精霊で、天女アプサラスの配偶者。神酒ソーマを守護し、処女の保護者ともみなされる。性的結合を目的とする略式結婚は「ガーンダルヴァ婚」と呼ばれる(『マヌ法典』参照)。要するに、「大酒飲みの女たらし」なのである・・・。
形象に関しては諸説あり、「強い香り(gandha)をもつ毛深い半動物的な存在」「両翼をもつ人間の上半身と鳥の下半身をした存在」などとされるが、後世の文献では「馬頭人身」(つまりケンタウロスの逆)の姿で表される場合もある。欧米の学者たちは「ガンダルヴァ=ケンタウロス」説にこだわりすぎて、この「馬頭人身」の姿がクローズアップされ過ぎたキライがあるが、いずれにせよガンダルヴァと馬との繋がりは『リグ・ヴェーダ』で既に見られるようだ。『リグ・ヴェーダ』では「ヴァルナ神の使者」、後世のテクストでは「インドラ神の眷属」とされるガンダルヴァは、フランスの比較神話学者ジョルジュ・デュメジルによれば、「軍事力を基礎とする呪術的な王権を背景とする、馬を扱う男性結社」の神話的な表象なのであろう(『ミトラ=ヴァルナ』筑摩文庫を参照)。
さて、仏教に導入されたガンダルヴァは「乾闥婆(けんだつば)」と音写され、「帝釈天宮で簫(しょう)を吹き、音楽を流し諸神を供養する。天界の神酒ソーマの番人、また、東方守護神持国天(じこくてん)の家来ともされる。像は正面を向き、頭上に獅子の冠をかぶり、目を閉じる」。「帝釈天」とはインドラ神、「持国天」は『マハーバーラタ』の盲目の王ドリタラーシュトラに由来する。
「大酒飲みの女たらし」が「天上の音楽家」とされている点に関して、「毒気を抜かれた」(デュメジル)と見る向きもあるが、私はこれを「狂気の発露の文化的な折り合い」とみなしておきたい。』

これで、四天王の説明を一通りしましたが、仏教の題材を語ると、どうも語り口がお坊さんぽく丁寧になります。頭の中に、今まで会った色々なお坊さんが出てきました。